福岡県内70蔵のお酒が全て揃う店、友添本店。
福岡の希少な地酒を博多からお届け。

大和桜

天真爛漫(てんしんらんまん)

大和桜酒造の若松徹幹(てっかん)さんは、一言で屈託ない人生を歩んでおられるご仁でした。

久方ぶりに出会ったタイプで、本題に入る前にもう徹幹さんが醸す大和桜は、美味しいに決まっていると確信できました。
お話をしていると、ご本人そのものが、この大和桜で表現されていて偽りもごまかしもないそのものです。
徹幹さん(名呼びですみません)は、美味しい焼酎を作るために体調に気を付けすべての工程に集中し、9月中盤ごろから翌年1月頃(今年は、芋不足のため年内)までは、朝5時起床し、ウォーミングアップから始まり5時30分より蔵内での仕事を始め、2時間ひたすら150kg×2回の手洗い洗米からの甑(こしき)で、蒸米放冷作業をひとりスコップやバケツで行い2次仕込み…芋の加工蒸煮になどなど翌晩1時まで約3時間睡眠での作業をする毎日を過ごしています。驚きです。

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この写真は、芋洗い機と包丁の絵ですが、約1500kgのコガネセンガン(芋焼酎に適した芋)を一つ一つ丁寧に洗い約3時間かけてきれいな芋にするそうです。その時にいつもいろんなアイディアが湧いてつらいんだろうけどとても好きな時間だそうです。

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原料にこだわる

当然一麹二酛三造りと酒つくりの肝があります。しっかりと麹を作るには、ちゃんとした原料があってこそ麹菌が芽生えしっかりとした破精(はぜ)を形成し、ばんばん活発な酵素が働きます。お米は、鹿児島県産コシヒカリやヒノヒカリを使用します。芋は、近所の芋農家さんから買受10年以上の歳月の中、こんなに一生懸命に造っている蔵だからと理解してもらい良質な芋を納めていただいています。お陰様の精神でとても良好な関係だからこその大和桜です。

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1次仕込み櫂入れと2次仕込みの櫂入れどちらもとてもきれいです。原料由来の美しさ

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『大和桜』のラベルは、なんとニッカウヰスキーのラベルやポスターを手掛けたデザイナー・大高重治氏の最後のデザインなんです!

彼は竹鶴政孝氏さんも重用したデザイナーで、ご夫婦のお墓のレリーフも手掛けられているそうです。

先代4代目が、若かりしころ、関東の印刷会社にお勤めでお付き合いのあるデザイナーさんにもし、私が焼酎蔵の後継ぎになるようになったらラベルデザインしてくださいと約束したのがきっかけで、そのデザイナーさんのお父様が実は、大高重治氏で、どうせならば父に依頼しようということで最後のラベルデザインの作成となったそうです。

もちろん、とても大切なデザインですが、友添と話している間にもこのデザインをこんな風に利用してみようかなあとアイディアの坩堝(るつぼ)からたくさん湧いて出てきていました。ここでも楽しんでいますよね。

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人生 並行複発酵

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スティーブン・ライマンとの出会い

8年前から毎年造りの時期に彼が、造りの勉強に泊まり込みで来ます。アメリカニューヨーク州出身でコーネル大学准教授現在は、京都大学や九州大学でスポーツ医学の講師を務め奥様は日本人です。その方が、焼酎をアメリカに広めたいとの思いから熱心に勉強されています。最初は、適当に続かないだろうと思っていましたが、気が付けば8年私自身とても驚いています。将来がとても楽しみです。

彼との出会いにより鹿児島県焼酎蔵の英語での対応できる蔵元として登録するようになり多くの外国人が来訪され海外でのセールスの際にそのお客様と再開したりと商談したりと展開し、海外戦略大きな足掛かりとなったりしています。

また、持ち前の人柄でいろんな方や業種の方と接しいろんな思いもよらぬ化学反応が生まれます。

「これが、楽しいんです。だから 人生 並行複発酵!

この場所でさまざまなドラマが展開しています。2007年に区画整理のために現在地に移転それを機に27才の時に蔵に戻ってきました。

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